晴れ渡った大空の下、大川は清涼の秋の気をたたえ、青々とした水を、遠く天に届かせて大空をひたす。 岸を 夾んで茂る楓は霜に紅葉し、日暮れには、夕陽を受けて夕靄の中に燃えるばかりの美しさだ。 やがて漁夫の唱 う歌も、樵の歌う声も、すべて夕闇と共に尽きた静寂の中に、詩に心を引かれた人ひとり、夕日に赤く染まった船 にあって詩作に心をこめるのである。