自分は万里の彼方から吹き寄せる長風乗って、この祝融峰にとやって来た。 見下ろすと、深い谷の底から幾重にも重なって雲がわき上がり、その雲の盛んな様子は自分の胸中を揺さぶり動かすのである。 持ち来たった濁酒を三杯も飲むとたちまち豪快な気分となり、そこで、得意の詩を高らかに吟じながら、一気に祝融峰をかけ下ったのである。